DAコンバータ
無線と実験2008/3&4
(完成:2008年7月26日)
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DAI: CS8416 , DAC: PCM1794
IVC出力: 2SA606
DSC出力: 2SC959
アンプではないが、デジタル処理後のアナログ出力にDCアンプを使っている。
デジタル部は既製の配布基盤を使用した。
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DAC (Digital to Analogue Converter)の製作
いよいよ金田式DACが無線と実験誌に発表された。デジタル部の製作は既製の配布基板を使ったほうが製作容易と判断し、「Fujiwara’s お気楽DAC3」の基板+主要部品セット(\13,500)を利用する。〒500\ですぐに送ってくれた。ありがたい。基板は両面スルーホールとなっており金メッキ仕上がきれい。デジタルICだけでなく、3端子レギュレータとヒートシンク、チップコンデンサ、電源用フィルタコンデンサまで付いている。
http://www20.tok2.com/home/easyaudiokit/DAC1794D-2/DAC1794D-2.html
http://www20.tok2.com/home/easyaudiokit/DAC1794D-2/DAC1794D-2.html
部品調達:
ケース、トランス、抵抗、コンデンサ他は マルツに注文 約\18,000オペアンプ、I/V変換用のニッコーム抵抗、ロータリースイッチは若松に注文 約\7,000
ケース、トランス、抵抗、コンデンサ他は マルツに注文 約\18,000オペアンプ、I/V変換用のニッコーム抵抗、ロータリースイッチは若松に注文 約\7,000
入力の構成:
入力1: 同軸
入力2: 同軸
入力2: 同軸
入力3: 光
入力4: USB (VICSのPCM2704使用USBオーディオキットを利用する)
2008/3/8完成。電源投入し+3V, +5V, ±15Vが正常であることを確認。出力に異常なオフセット電圧が無いことを一応確認。
CDプレーヤの同軸出力を接続して視聴。一応鳴っているが低域が充実していない。高音の響きが劣り立体感にかける。
オペアンプはこんなものか。アナログ部のコンデンサに積層セラミックを使ったのがまずいのか。これではCDプレーヤのアナログ出力のほうがましだ。
CDプレーヤの同軸出力を接続して視聴。一応鳴っているが低域が充実していない。高音の響きが劣り立体感にかける。
オペアンプはこんなものか。アナログ部のコンデンサに積層セラミックを使ったのがまずいのか。これではCDプレーヤのアナログ出力のほうがましだ。
USBのPCM2704のデジタル出力(5番ピン)から線を引き出してこれを直接入力4の同軸入力に接続した。バ
ッファもないがこれで一応音は出た。
2008/3/20
オペアンプのローパスフィルタ用コンデンサをニッセイのポリプロピレンフィルムに交換した。心持ち低音が出るようになった。CDプレーヤとのデジタル接続ケーブルを記事の指定どおりモガミ2497に変えたところ、緻密な音になったような気がする。
2008/03/22MJ2008/4月号の記事に従い、+5Vレギュレータをつくった。ただし出力Tr.は2SC1161に変更(回路図)。デュアルTr.の2SC1583は入手困難だ。たまたまオークションで一個入手できたが、記事をよく読むと2SC1775で代用可とある。簡単な回路だが例によってVisioで基板配線図を描いた。
入力に13.5Vを入れてテストした。出力電圧が5Vを超えていたので出力検出の分圧抵抗を変更した。基準電圧のツェーナDiが記事どおりの電圧を発生していないようだ。出力は5.1Vまで下がったのでこれで良しとした。2SC1161のエミッタ抵抗は過電流検出用だが5.6Ωでは100mAで電流制限がかかってしまう。適当な抵抗が無いのでMPC74 0.1Ωにした。これでは保護がかからないので出力ショートは厳禁だ。
DAC基板から2つの5VレギュレータICを撤去。3.3Vレギュレータは残す。整流Diは31DF2に交換。+5Vレギュレータ基板はDAC基板に固定して2階建てとし、ケース内平面スペースを節約した。
DAC基板から2つの5VレギュレータICを撤去。3.3Vレギュレータは残す。整流Diは31DF2に交換。+5Vレギュレータ基板はDAC基板に固定して2階建てとし、ケース内平面スペースを節約した。
+5Vレギュレータの効果は絶大だ。響きが良く出るようになった。高音がサクサクと出る。楽器の倍音の出方が明らかに違う。ピチカートがそれらしく聞こえる。これはCDプレーヤのアナログ出力を超えた。
2008/04/13ケース内のスペースが半分空けてあるのはディスクリートのアナログアンプを入れるためだ。このDCアンプの実現は入手難の2SC959/2SA606の存在にかかっている。バッテリー式8W DCアンプをばらすことにした。しかし2SC959は4個しかない。そこで変則的だがIVCは2SA606を使ったP-typeとし、DSCは2SC959を使ったN-typeとする。問題は電源電圧だ。MJの記事では+と-で電圧が違うため、P-typeとN-typeの混在では4種類の電源が必要となってしまう。トランス2次巻き線をセンタータップ式にすればダイオード数はブリッジ式の半分で済むが、平滑コンデンサは4個必要となる。何とか±同電圧で済ませられないか検討したがよくわからない。IVCは-側にオフセットさせた状態で動作するため、N-typeなら+電位は低くても良いのだが2SA606を使うため結局マイナス電源は深い電位が必要だ。いっそのこと妥協して±30Vの2電源でよいのではないだろうか。電源は後回しにしてアンプの製作にかかる。
2008/4/26
+5レギュレータ電源の平滑コンデンサをBlack gate (4700μF/16V ×2)に交換した。低音の輪郭がしっかりした印象に変わった。低音がしっかりすると高音も良く聞こえる気がする。
2008/4/29出力アンプの製作を開始。2SC959/2SA606にはヒートシンクをつけたほうが良さそうなので配線パターンを変更してぶつからないようにした。
DSCの回路の変更。初段の定電流はTrとツェナーDiの組み合わせとした。Trを交換して音質の変化を確認したいからだ。(基板パターン図)
LPFのSEコンデンサはDipマイカに変更しコストダウンをはかる。
+5レギュレータ電源の平滑コンデンサをBlack gate (4700μF/16V ×2)に交換した。低音の輪郭がしっかりした印象に変わった。低音がしっかりすると高音も良く聞こえる気がする。
2008/4/29出力アンプの製作を開始。2SC959/2SA606にはヒートシンクをつけたほうが良さそうなので配線パターンを変更してぶつからないようにした。
DSCの回路の変更。初段の定電流はTrとツェナーDiの組み合わせとした。Trを交換して音質の変化を確認したいからだ。(基板パターン図)
LPFのSEコンデンサはDipマイカに変更しコストダウンをはかる。
2008/5/4基板の組み立て。2497の7本ヨリ線を作るのは大分慣れたが半田付け箇所はかなりの数になる。部品の足はランドからはみ出さないようにカットし半田で仮固定する。ヨリ線を置いてこれも仮固定する。最後に各接続点に半球状に半田を盛っていく。こて先を細いものに交換したためか短時間に十分な熱が伝わらず、光沢のあるきれいな半球になりにくい。ANTEXのこて先が欲しい。位相補正のSEコンデンサはMJ記事の指定どおりの容量。SEコンデンサは文字の書き終わり側がHOTだ。基板が完成。
電源はAC18Vを整流したレギュレータなしの約DC25V。IVCの調整。2SA606に流れる電流Ioを確認するためエミッタ抵抗47Ωの電圧を測定する。初段の定電流用2SJ103BLはIdssが7mA程度なのでMJ記事の定数とはちょっと違う。2段目2SK245の共通ソース抵抗3kΩでは大きすぎるので2kΩにしたが、Ioが16mAを越えていたので2.2kΩにした。これでIoは14.7mAとなった。入力にDAC基板をつなぐ前にオフセット電圧の調整。IVC 1台目は問題なかったが、2台目はオフセットをゼロに追い込めない。初段2SJ103BLのペア選別を間違えたようだ。仕方無いのでVR 50Ωの片側に30Ωの固定抵抗をかませた。
DSCの調整。2段目2SJ103の共通ソース抵抗は記事どおり2kΩ。オフセットは問題なくゼロに調整できたが、温まってくると若干の変動あり。初段定電流をTr.式に変更したからかだろうか。ようやく完成(写真)。
電源は±15Vのレギュレータをはずし、トランス2次出力18V-0-18Vの直接整流とする。動作時の電圧は±22Vくらいしかない。
音を聞いてすぐにクリアな音であることはわかった。しかししばらく聞いたが「感動に満ちた音」には聞こえない。刺激が強くて耳の奥が痛くなる。電源電圧が足りずに歪んでいるのであろう。DSCの初段定電流Tr.を2SC1775Aから2SC1400に変えたところ多少おとなしい音になったのでこっちのほうが良い。 動作中の2SC959/2SA606は触れないほどに熱くなる。
DSCの調整。2段目2SJ103の共通ソース抵抗は記事どおり2kΩ。オフセットは問題なくゼロに調整できたが、温まってくると若干の変動あり。初段定電流をTr.式に変更したからかだろうか。ようやく完成(写真)。
電源は±15Vのレギュレータをはずし、トランス2次出力18V-0-18Vの直接整流とする。動作時の電圧は±22Vくらいしかない。
音を聞いてすぐにクリアな音であることはわかった。しかししばらく聞いたが「感動に満ちた音」には聞こえない。刺激が強くて耳の奥が痛くなる。電源電圧が足りずに歪んでいるのであろう。DSCの初段定電流Tr.を2SC1775Aから2SC1400に変えたところ多少おとなしい音になったのでこっちのほうが良い。 動作中の2SC959/2SA606は触れないほどに熱くなる。
2008/5/18
電源電圧不足を確認するため、試しにパワーアンプの±36Vを仮につないで見ると明らかに滑らかな音になる。
電源電圧不足の影響をオシロで調べてみる。テストシグナルはPCを使ってUSBで入力する。信号発生ソフトはWaveGene。
下の図は±22V供給のとき。無残な結果だ。IVC出力(黄色)のプラス側は良いのだが、マイナス側が-13.7Vでクリップしている。この影響でDSCの出力(紫色)もピークが潰れて±8V程度になっている。
電源電圧不足を確認するため、試しにパワーアンプの±36Vを仮につないで見ると明らかに滑らかな音になる。
電源電圧不足の影響をオシロで調べてみる。テストシグナルはPCを使ってUSBで入力する。信号発生ソフトはWaveGene。
下の図は±22V供給のとき。無残な結果だ。IVC出力(黄色)のプラス側は良いのだが、マイナス側が-13.7Vでクリップしている。この影響でDSCの出力(紫色)もピークが潰れて±8V程度になっている。
電源にちょっと細工をして-28V/+32Vにしたところが下の結果。フルスイングできている。-電源は-30V程度必要である。
2008/5/31フェニックスに発注したRコアトランスが届いた。やはり一週間で特注品が入手できるというのはすばらしい。
2次電圧は 0-22V(0.7A) ×2 と 0-7V(1A) としてもらった。
整流Diが4本しかないので、センタータップ式の両波整流とし、±30Vを得る。
これで一応の完成。確かに今までにない超分解能でクリアな音ではあるが、ちょっと刺激的過ぎる。どうしても耳が痛くなる。
Tr.式のパワーアンプを止めて、真空管アンプ(EL34)にすると、これがいい感じである。これでしばらくエージングしよう。
2008/7/26
Tr.アンプに戻して聴いているが最初のころの刺激的な音は感じなくなった。DACがエージングされたのか自分の耳が慣れたのかはわからない。DSCの470pFをSEコンに交換した。中低音のエネルギー感がよくなったように聞こえる。IVCの2200pFはディップマイカのままだ。
整流Diをもう4本入手したので、記事どおりの±独立電源にした。運転時の電圧は±31V位である。±独立電源の方がよいはずだが確かに低音の動きがより素早くはっきりとする。中高音もサクサク出るようになった気がする。
2008/11/3
+5Vレギュレータの出力Tr.を2N3741に交換した。これでオリジナル回路とおりインバーテッドダーリントンになる。回路図
ついでに電流検出用のエミッタ抵抗0.1Ωは1Ωに交換した。
2008/11/15
+3.3Vレギュレータが完成。出力Tr.は2SA606にしたので若干のパターン変更あり。(基盤配線図)
2SC1583は入手不可なので2SC2259で代用した。
+3.3Vレギュレータの効果は確かにあった。どう良くなったかは表現できないがより自然な音に近づいたのではないだろうか。
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